(株)フレンドシーク 代表の 天川栄一です。

ホームページをご覧頂きありがとうございます。

私の知識と経験を活かして スマートフォン講座を開いています。

大阪を拠点に活動していますが、ご依頼があれば、全国各地にも対応しています。

 受講者の方から、よく質問を頂くのが、私の経歴と肩書きについてです。

そこで、私が今までどんな事をやってきたか、ここに詳しくお話させていただくことにしました。

受講の判断材料にしてください。

私がなぜスマートフォン講座を開こうと決心したのか、なぜSNSサービスに詳しいか など、おわかり頂けたらと思います。

 できるだけ簡略にしましたが、大切なポイントを入れるとお話は長くなりました興味がない方は飛ばして、お読みください。

                                                                                          

 

                                                                                              

  目次

    スマートフォン講座への経緯の図

履歴

1975-79 ジュークボックス、製氷機、ガス乾燥機、厨房機器

(1)

1979年 音響振動計測の精密電子計測機器分野

(2)

1982年 STOL実験機地上振動試験装置

(3)

1985年 ワークステーションを使った計測・解析分野へ

1985-2000年 コンピュータと解析プログラムの進化期

(4)

2002年 新らたな挑戦

2005年 フレンドシーク SNSサービスの準備

2006年 フレンドシーク SNSサービス構築開始

2006年 パッケージプログラムをソースコードからインストール

(5)

2008年 フレンドシーク SNSサービス 開始

2011年 SNSサービスを終了する

(6)

2012年 スマートフォン講座を開始

 

次図は、

スマートフォンを解説するのに必要な専門知識と経験を、どのようにして学んだのか説明するために用意した図です

専門知識の背景図

 

 図の見方を説明します。

左端が西暦で、隣の灰色の長方形が担当した仕事です。

その中の白色短冊が主に学んだり、実施したこと、黄色短冊が担当したコンピュータや業務、薄茶色短冊が講師のトピックです。

各短冊を矢印で繋げているのが、継承された技術、知識、経験、ノウハウなどです。

全体を見ていただくと、様々な知識や経験の矢印が赤色短冊の「スマートフォン講座」に向かっているのが俯瞰できます。

なお、黄色短冊の「スマートフォン」にLinux(リナックス)が使われていますので、紫色矢印を表示しました。

担当した製品は操作トレーニングが必要でした。右端の薄茶色短冊は、お客様に通常2時間から30時間実施していた操作説明と操作トレーニング、技術講習です。解説の対象は白色短冊と黄色短冊の両方と矢印の知識・経験です。

履歴

1952年 大阪市に 生まれる

1975年 関西大学 電子工学科を卒業

1975年 大手電器メーカーの輸入精密電子機器

    を販売する商社に入社。

    東京と大阪に勤務。       

    自動車、機械、建築、化学、電機メーカ

    ーの開発研究部門や国の研究機関が

    主な顧客。

    1名から5名の少数精鋭の専門技術者

    のチームで活動。

1975年 ジュークボックス、製氷機、ガス乾燥

    機、電気オーブン、食器洗浄器の技術

    サポートを担当

1979年 音響振動計測の精密電子機器を担当     

1982年 STOL実験機「飛鳥」地上振動試験

    装置の技術サポートを担当     

1985年 ワークステーションでの実験計測、

    デジタル信号処理、構造解析の技術

    サポートを担当

2002年 退社

2006年 (株)フレンドシーク設立

2008年 SNSサービス開始

2011年 SNSサービス終了

2012年 スマートフォン講座を開始

 

1975年-79年 ジュークボックス、製氷機、ガス乾燥機、厨房機器

IT業界は、浮き沈みが激しく、商品寿命が短いもの、新人の頃担当した製品は、いまも販売されています。

これらの輸入製品の西日本地区の技術サポートを担当し、販売店への技術講習、技術サポート等で活動していました。

 

 

ジュークボックス(ドイツのワーリッツァー社

 

業務用製氷機(米国のコールド・ドラフト社)

写真1 ジュークボックス、製氷機
写真1 ジュークボックス、製氷機

コインランドリー用のガス乾燥機(米国インターナショナルガスドライヤー社)

 

業務用厨房機器(スウェーデンのエレクトロラックス社)電気コンベクションオーブン、食器洗浄器

 

写真2 ガス乾燥機、電気オーブン、食器洗浄器
写真2 ガス乾燥機、電気オーブン、食器洗浄器

(1)

1979年 音響振動計測の精密電子計測機器分野

下記製品は、音響・振動計測の最先端計測機器とセンサーとアプリケーション等です。

それらの機器を使用して、高精度な音と振動を計測するスペシャリストです。

1982年以降2002年までコンピュータ計測・解析分野に活動を広げ活動しました。

基板交換修理のできない電子機器の電子回路の修理も担当していました。

 

音響・振動の電子計測機器(デンマーク)

加速度センサー、計測マイク、加振器

FFTアナライザー、

音響インテンシティー分析器

音響振動計測試験の技術指導

 

1980年から東京勤務になり、東日本地区の音響振動計測分野の技術サポートを担当しました。

 

(2)

1982年 STOL実験機地上振動試験装置

1982年から1985年にかけて、国(現JAXA)のSTOL実験機「飛鳥」の地上振動試験装置の納入と技術サポートを2名で担当しました。2回行われた地上振動試験に技術スタッフとして参加しました。

写真3 STOL実験機 飛鳥  かがみがはら航空宇宙科学博物館~岐阜県各務原市~-裏辺研究所より

 

試験装置は、超音速旅客機コンコルドで開発されたフランスの最新鋭技術のシステムでした。

試験のイメージを伝えるため、メーカーのホームページの最近の振動試験風景をお見せします。

写真4 エアバス(エンジンの真横と真下の青い円筒が大型加振機)

写真5 背後の練習機M346 と 試験装置

 

「飛鳥」のシステムは、つぎのようなものでした。

①  STOL機の機体、主翼、尾翼等の8箇所を連続的に揺らす(正弦波加振する)装置

②  機体、主翼、尾翼の250箇所の揺れ(加速度)を測る装置

③  機体の揺れ②を最適な状態に、①を制御して、揺れのデータをコンピュータで解析する。

①②③の装置を台車付コンテナハウス2棟に載せ、飛鳥の近くに配置して試験する大規模なものです。

 

 コンピュータは、BASICが採用されて、マニュアル従って、コマンドで操作するものでした。

 試験データの収集と、そのデータを解析して、飛鳥の固有振動数と固有モードおよび減衰を解析します。

 解析結果は、飛鳥が高速で空中分解を起こさない安全速度の計算に使われました。

 

機材・人員・立ち入り時間が制限された試験現場で、緊迫した空気のなかでサポートを行いました。この数億円をかけた大規模な振動試験に参加できたのは幸運でした。非常にキツイ仕事でしたが、多くのことを学ぶことができました。

(3)

1985年 ワークステーションを使った計測・解析分野へ

「飛鳥」の仕事の実績から、多チャンネルのデジタル信号処理と解析プログラムの分野を担当することになりました。

 

 図1

 

1985年ごろから、図1のようなワークステーションのコンピュータを使った実験計測解析システムが登場しました。

 

 図2

 

担当したのは、電子計測機器とセンサー、UNIXのコンピュータ、アプリケーションの3分野でした。

図2の赤い円で囲まれる技術サポートを担当しました。

 

1985-2000年 コンピュータと解析プログラムの進化期

 UNIXワークステーションは、新製品が発売されるたびに、CPUの演算速度が速くなりました。(2000年ぐらいまで続く)

 1982年のころ数日かかっていたプログラムの演算処理時間は、CPUの性能の向上と新しいアルゴリズムが導入されて1985年には数時間になり、1990年代には数分になるという目覚しい進化が起きました。

 このワークステーションの進化は、さらに新しいアルゴリズムの開発を推し進めました。 新しい解析手法が次々発表され、その手法を使ったアプリケーションも次々登場しました。このようにモーダル解析、音響解析、シミュレーションの分野は目覚しい発展を遂げ続けていきました。

 これをサポートする側では、新手法が発表する度に、最新の解析手法を学び、新しいアプリケーション製品の操作をマスターする新しい技術の勉強に追われる日常でした。一方、技術セミナー、操作トレーニング、技術コンサルタント、操作マニュアル作成、メンテナンス、インストール、委託実験等の技術サポートの通常の業務があり、ハードですが遣り甲斐のある仕事でした。

 

(4)

2002年 新たな挑戦

 新しい技術をマスターして、製品の操作を覚えても、それだけでは使いこなせるレベルになりません。

やはり技術力がつくのは、技術的なトラブルと必死に格闘することで、技術力がつきます。未経験の分野で問題が起これば、勉強するいい機会になります。そのような日々を繰り返していました。

 おかげで、新しい技術分野に垣根を設けずに柔軟に対応できるのは、そのような課題を実践していったからです。今でも、未経験の分野でも、楽観的に取り組めるのは、そういった経験からです。

 

 最新技術の勉強や、最新技術に起きる様々な課題解決で忙しく続けていましたが、それらの技術が成熟してきて、メーカーの製品への取り組みや姿勢に違和感を覚えるようになってきました。

 勉強を、別の分野の技術の習得に振り向けたいと考えるようになりました。最先端の技術は、応用分野が狭く、いずれは革新的な技術が登場すると廃れる宿命にあります。

 50代の気力・体力が充実している時期に、新しい分野へ挑戦しようとして、退社を決めました。

 

図3

 

ワークステーションは、科学技術計算やCAD、グラフィックデザインといった仕事に使う高性能なコンピュータです。

計算処理能力が高く、画像や動画を滑らかに表示する高速グラフィックスカードと高精細のディスプレイを備えています。

 

図4 代表的なサーバー

 

サーバーは、インターネットの世界を支えているコンピュータです。

スマートフォンで利用する検索、ブラウザ、メール、地図、位置情報サービス、SNS、アプリ、ゲームといったサービスをサーバーは提供しています。(コンピュータや携帯電話にも提供)

 

ポイント

サーバーは、パソコンやワークステーションとは利用目的がまったく違うコンピュータです。

サーバーは、私たちのスマートフォンを支えているコンピュータです。

サーバーは、裏方に徹しているで、私たちにその重要さが伝わらずに、馴染みがないコンピュータです。

 

インターネットを活用しているのに、上記のサーバーを解っていないことが気になっていました。

 退社を機に、サーバーを基本から学び始めました。

 

始めたのは、Linux(リナックス)サーバーの構築ですが、興味の対象は、ネットワーク、ルーター、セキュリティ、HTML、PHP、PEAR(ぺア)、Perl(パール)、C、JavaScript、Smarty、Ajax、Apache(アパッチ)、MySQL(マイエスキューエル)、Postfix(ポストフィックス)、Courier-IMAP、BIND、OpenSSH、個人情報保護法等にまで広がりました。

 

2005年 フレンドシーク SNSサービスの準備

 同時に、ソースコード(後で説明)から生成したLinux(リナックス)サーバーを使い始めました。LinuxはUNIXを手本にしたものです。操作が同じなので、UNIXの経験がそのまま使えます。会員登録サービスの作成や、データーベースの機能をテストをしたり、さまざま動作を試していくと、サーバーの全体のイメージが少し見えてきました。

 機能を試しているなかで、漏洩リスクをゼロに近づけることができる、実名登録のSNS(ソーシャル・ネットワーク・サービスのアイデアが生まれました。

 同窓生と交流を深める実名登録のSNSに「フレンドシーク」という名称をつけて、サーバーシステムの開発と構築を目指しました。起業の経緯は飛ばして、SNSの要点にお話をします。

 

 

 昔から変わらないのは、SNS(Facebook,Twitter ,LINEなど)を開始する時、「漏れると困る個人情報」即ちメールアドレスか電話番号を登録します。当然、漏洩リスクが生まれます。フレンドシークは、このメールアドレスの代わりにSNS独自のフレンドメールを発行します(注、2012年からGoogleはアプリの利用登録すると、自動的にGmailを発行しています。フレンドメールは、これと同じ手続きです)。なお、他のSNSサービスには、独自のメールアドレス発行して、メールサービスを提供する機能はありませんでした。図5図6はその違いを表しています。

 

図5

図6

 

  図6左 図6右
メール配信者 プロバイダー フレンドシークが運営
メールアドレス 利用者の既存のもの

フレンドシークが利用者に発行

アドレス例 xx @xx.plala.or.jp

xx @friendmail.ne.jp

通信範囲 制限なし 会員同士
個人情報の内容 漏れると困る 破棄可能
リスク ゼロに近い

表1

 

図7

 サーバーの内容を説明しなくても、図7の「SNSサービス」と図7の「フレンドーク SNSサ-ビス」を比べればフレンドシークのSNSサービス」は、 複雑なしくみだとわかります。

 

 このSNSサービスの構築は、「サーバー」の技術力を深め、サーバー構築のノウハウを学ぶいい機会になると考えて、全て一人で実行に移しました。

 

2006年 フレンドシーク SNSサービス構築 開始

図8

SNSサービスのサーバーは、4台を用意し、図8のようにパッケージプログラム(緑、)を連動させます。

それらのプログラムの上で、専用プログラム(黄色)を実行させるのです。

パッケージプログラムは、Web、データーベース、メールのほか約20本のプログラムを使います。

パッケージのインストールは、1本ずつ約20回作業をすることになります。

 

図9

 皆さんがパソコンで使うアプリのwordやExcel、年賀状ソフト、ゲームは、バイナリーのプログラムです。

ところで、サーバーパッケージプログラムには、このバイナリーのプログラムの他に、特別にソースコードのプログラムがあります。

 バイナリーのプログラムをインストールすると、図9の左になり、プログラム同士を連動させることはできません。一方ソースコードを使うと、図9の右のようにパッケージプログラムを連動させることができます

 

図10

図10は、オプションを記述して、ソースコードからバイナリープログラムを生成する手順を示しています。ポイントは、”ソースコードからのインストールは、皆さんがアプリをインストールするのとは違って、手間がかかって、難しい”ということです。その違いを図からイメージしてもらえればいいのです。

 

ソースコードからのインストールは、

(1)パソコンのアプリのインストールとは違って、キーボードからのコマンド操作作業です

(2)生成したプログラムの動作は、オプションの記述で決まります

  次のような書式で記述します。

    ./configure -–ennable-rewrite=shared -–ennable-ssl=shared -–prefix=/opt/web -–with-mpm=worker

(3)利用可能なオプションは、プログラムによって異なり、その書式も微妙な違いがあります

(4)多数のプログラムを連携させようとすると、プログラムをインストールする順番を考慮することが大切です  

 

2006年 パッケージプログラムをソースコードからインストール

このソースコードから20本以上のパッケージプログラムをインストールするのに、約3ヶ月かかりました。

なぜ時間がかかったか?

つぎのように説明すれば解るでしょうか。

1番目のパッケージを入れて、動作を確認する。OKなら、2番目のパッケージを入れて動作を確認する。問題が起これば、1点づつエラー等の不具合を取り除き、動作確認を繰り返す。問題が解決すれば、3番目をインストールする。解決しなければ、1番目のパッケージを改めることも経験。

このように問題を一つずつ確認して取り除く作業を延々と繰り返し、それが3ヶ月になりました。

インストールの手順は複雑で、膨大です。その作業の詳細を記録した手順書はA4で200ページになりました。この手順書を使うとインストールは5日程度でできます。

 

何度も困難なインストール作業を経験したことがありますが、今回のような多数のプログラムのインストールするのは初めてです。また3ヶ月に渡って作業したのも初めてでした。作業を進めるために、海外のネットの情報を検索したり、バグ情報を確認したり、サーバープログラムの中をたどったり、あらゆる情報を駆使しました。その得られたノウハウは作業手順書に記録しました。

 

(5)

2008年 フレンドシーク SNSサービス 開始

図7のパッケージプログラムの上で動く専用SNSのプログラムは、外部に頼まず、一人で作成しました。

 

サーバーは、リナックスOSのインストールから始まり、サーバーパッケージのインストール、専用SNSプログラム開発とサーバー管理運営の全工程を一人で担当することができました。

この作業を一人で行うことで、インターネットのサーバーしくみを深く学ぶことができました。

SNSのサービスの準備段階で、Web上で動作する基本的な会員の認証からデーターべースとの連携、といったSNSプログラムの基本部分は完成していた。残りのメールサーバーとの連動させ、動作チェックと不具合の修正を繰り返し、1年かけて完成させて、2008年にサービスを開始しました。

 

この作業を振り返えると、サーバーのことに無知だったから、この無謀なチャレンジが開始できた。よく完成できたというのが正直な感想です。新しい知識と経験を重ねる喜びがあったことも大きい要因です。一人だから全てのことに精通せざるを得ないことで、不具合の原因を見つけだし、その対処が効率よくできたことも大きかった。

 

2011年 SNSサービスを終了する

 スマートフォンが普及し、スマートフォンが本格的に普及し始めたのを機に、SNSサービスを終了しました。

実名を使うことの安全性が理解されなかったこと。

実名登録への抵抗が大きいため、パソコンを使ったSNSサービスの限界を覆せなかった。

サイトサービスを2011年に終了しました。

 

Linuxサーバーを停止し、現在のレンタルサーバーに拠点を移しました。

レンタルサーバーのため、自由にできることがあまりないのが不満ですが、維持費が安いので文句は言えません。

フレンドシークのサイトで好評だった遊びで作った1958-2011年テレビ番組年表MAPを再現しました。

(PC版です。スマホ、タブレットでは、MAPはドラッグ操作に対応していません。)

 

(6)

2012年 スマートフォン講座を開始

操作の解説書を読んでも覚えきれず、頭に入らない、そして応用が利かないのは、理屈がないからです。また理屈がわかれば、覚える必要もないのです。

スマートフォンがわかりにくい原因は、理屈をイメージできないことにあります。

スマートフォンを、道具として使うためには、イメージトレーニングが重要だと考えます。

あくまでもスマートフォンを使う人の立場にたって私独自のわかりやすい講座をしようと考えたのです。